写真講座⑥
皆さんこんにちは!
いや~暑い!暑いですねー6月!
梅雨が来る前に真夏日ってのもおかしな話ですけども、紫陽花達も心なしか雨が降らないから元気がない感じがします。
とは言え降ったら降ったで憂鬱になってしまう私ですけど、紫陽花に負けず元気に写真講座第6弾を開催いたします。
今まではカメラの基礎を学んできましたが、今日からは少しずつ専門的な事を学んでいきたいと思います。
そして今回の写真講座のテーマは「色温度」です。
色温度分かりますか?カメラを触ったことがある人は結構知っている方が居るのではないでしょうか?
え?色温度もカメラ基礎?全然専門的な事ではない?
そんな声が聞こえてきそうですが、これは十分に専門知識と言ってもいいと思います。
それはなぜかと言われれば、もちろんこの後お話させていただきますが、先ずは知らない方のために色温度とは何かということについて説明していきたいと思います。
色温度・・・・・理想的な黒体を想定すると、ある温度において黒体が放射する光の波長の分布を導き出すことができる・・・(wiki参照)
はい、さっぱり分かりません。
いやいやいや、波長言われても、写真撮るのにモデルさんと波長を合わせてるだけでも大変なのに、光の波長はちょっと・・・
と思ってる私!カメラマンとして自覚を持て!
と言う無駄なやり取りは置いといて、少し砕けた言い方で説明すると、色温度とは K(ケルビン)と言う単位であらわす事が出来、光が発する温度の事で、(光自体に温度はないと思いますが)光が発する波長(温度)が低いと、人間の目には物体が赤やオレンジ色に見え、徐々に波長が上がると「黒→赤黒→赤→橙→白→水色→青→青黒→黒」の順に見えてきます。これこそが「色温度」の正体となります。
はい、分かります。ええ分かります。皆さんが言いたいことはひしひしと伝わってきます。「それが何?カメラと何が関係するの?」と!
ではこれから色温度とカメラの関係性を説明させていただきます。
先ほども説明した通り、色温度が低いと赤く、色温度が高いと青く見えるのです。
なので、色温度が低く世界が赤く染まる夕暮れ時(2000K)と、色温度が高く晴れた昼間の時(6000K)では、同じものでも色合いが変わってきます。
それが人間が目で見た時と、カメラで写した時ではより色合いが変わってくるのです。
それはなぜかと言うと、人間の目から入った色の情報は脳で上手に変換され、夕暮れ時でも元の色を知っていれば、それほど赤く見えることはないのです。
しかしカメラはそうもいかず、ファインダーに取り込んだ光をそのまま切り取るので、赤く映ったものは赤く映します。
なので、色温度を知ると言うことは、実際目で見て、脳が書き換えた色合いを再現すると言うことでとても大事になってきます。
どうでしょう?理解していただけたでしょうか?
そんなこと言われなくても分かっているという方は、もう少し辛抱していてください。
それでは色温度を知って、カメラに脳で構築した色合いをカメラで再現するにはどうすればよいでしょう?
それはとても簡単です。最近のカメラにはカメラが色温度を補うためのホワイトバランスと言うのがあります。
ホワイトバランスその名の通り、白色のバランスをとるための機能です。
ん?白色のバランス??と思われるかもしれませんが、心配いりませんこれも説明していきます。
白と一言で言っても色々な色があります。
今この文章を読んでいる、下地の白と雲の白、最近ぽつぽつ生えてきた俺の白髪・・・
同じ白でも若干色合いが異なります。
ましてや目の青い欧米人とアジア人では、同じ白でも見えている感覚は若干異なるそうです。
なので、ホワイトバランスを使って自分の目で見て同じ色合いを設定して撮影をしましょう。
最近ではホワイトバランスの機能が付いていないカメラはありません。
とは言え、実際にホワイトバランスを使って設定をした事をある人は少ないのではないでしょうか?そもそも、ホワイトバランスと言うものなんてないよ!
と言う人もいるかもしれませんが、いいえ、ちゃんとホワイトバランス機能は存在します。多くのカメラには色々なモードが付いています。
「室内モード」「屋外モード」「曇り」「夕暮れ」「日陰」・・etc
それがホワイトバランス機能です。
多くの人が機能としてはあるのに、ホワイトバランスを知らない理由にもなっているのが、この設定のせいだと言っても過言ではありません。
実際に私も撮影する時は一回一回ホワイトバランスの設定を変えません。
それは刻一刻と地球は動いているし、雲も流れているから、撮るたびに設定を変えるのはとても面倒だからです。
なのでモードを変えるだけで自動でホワイトバランスを調整してくれるこれらの機能を使えば、特に設定することなく撮影が行えるのです。
え?やってる?毎回撮影する時はモードを選んで撮影していたから、もう講座は大丈夫?
ちょちょちょっと、ちょっと待ったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
確かに色温度とホワイトバランスの説明は今ので終わりなのですが、そもそもホワイトバランスをお話させていただいた本当の目的はこれからなのです!
なぜならば、最近のカメラにはオート機能を使っていれば、オートでホワイトバランスを調整してくれるし、今まで説明文を読んでも腑に落ちなかったのは、原理としてのお話をしていただけで、実際皆さんが撮ってきたものは、実際の見た目に近い色を撮れていたことだと思います。
なのでこれからやっと今回の本題となるのです。
原理を知って、撮った写真をより本物からドラマチックに仕上げるホワイトバランスを説明致します。
とはいっても、何かすごいことをするわけではありません。
実際先ほども言った通り、ホワイトバランスを細かく設定できないカメラもあるので、モードを使ってドラマチックに仕上げる技を教えていきたいと思います。
普段撮っている写真をあえて、屋外撮影に屋内モードを使ったり、晴天で夕焼けが美しい風景を撮るのに、日陰モードを使うだけで今まで撮って来たものとは変わってきます。(なんだかノスタルジックな写真になりませんか?)
もちろんそれらの色合いは、目で見た色合いと変わっては来ますが、良し悪し関係なく写真の幅が一気に広がります。それ以外にもいろんなシーンで色々なモードを試して使って、是非自分なりの写真スタイルを見つけてください。
写真はその名の通り真実を写します。なので、有名プロカメラマンだろうと、素人だろうと、同じものを、同じ時間に、同じ場所で、同じ設定で、同じ構図で、同じカメラで撮影すれば、同じ写真が撮れます。
しかし、絵や音楽はそうはなりません。同じ絵具でも、同じ楽器でも人が違えば同じくする事は出来ません。
それゆえ写真家はアーティストとしての価値が低く見られてしまうことがあります。
故に同じものを撮影するにしても、構図や設定、モードを変えて自分なりのオリジナリティーを出せればそれはもう、立派なアーティスト作品だと思います。
そういう意味で色温度を知る事は、基礎とは違う自分の作品を作る上で欠かせない専門知識だと思います。
以上、最後まで読んでいただけた方に最大限の感謝を。
梅雨迫る曇り空のディスクより
写真講座5.5(番外編2)
皆さんこんにちは!
先週は毎日のように雨が降って、気温も上がり空気もジメジメして、そろそろ関東も梅雨に入りそうですね。
家では最近扇風機を出してしまいました。まだ早いとは思いつつ、お風呂上りなどはこれがないとそろそろしんどいです。
「自分汗かきですから・・・」
梅雨と聞いたら皆さんはどの様なイメージを抱きますか?
ジメジメ、べとべと、雨に濡れるから表に出たくない?
どうでしょう?あえてネガティブなイメージを言ってみました。
もちろんそれは今回のお話のカギとなっているからです。
と言うわけで、写真講座第5.5弾(番外編)を始めます。
今回は番外編と言うわけで、梅雨時期の撮影についてお話していきたいと思います。
先ほど挙げた通り、梅雨時期と言うのは少しネガティブなイメージの方が強いのではないでしょうか?
やはり晴れた空は気持ちがいいし、外にお出かけしたくなりますよね?
しかし、農家とカメラマンは違います!(農家の皆さん間違っていたらごめんなさい)
カメラマンは雨や曇りだと、小躍りして喜びます←(嘘)
と言う冗談を挟みつつ話していきたいと思います。
雨だと機材は濡れるし、モデルさんの衣装が濡れて笑顔がぎこちないし、レフ板なんて持とうものなら、それこそ自分もびしょびしょだし・・・
あれ?いい事ねーな!
いやいや、待ってください!確かに雨の撮影は大変です。しかし、撮った写真を見てあげてください。
計算された光の入り方、モデルさんのぎこちなくとも自然な表情。パーフェクトです。
何が言いたいかと言うと、晴天ではこうもいかないと言うことです。
前にお伝えしたかと思いますが、フォトグラファーのフォトの語源はギリシャ語で「光」を表します。
よってフォトグラファーとは光を切り取る、「光のアーティスト」なのです。
ちょっとカッコイイ事言ってみました!
話を戻しますが、晴れの日では太陽の明るさにすべて左右されてしまい、狙った明るさを作るのはとても大変だし、上手に光を当てられたとしても、シャッターを押す瞬間雲が差したり、それでも粘って雲が退いた瞬間にシャッターを切ったら、太陽の位置がずれて、レフ板を移動させなきゃいけなかったり、何とか苦労して撮った写真を見ると、今度はモデルさんが眩しそうな笑顔してるし・・・
そう、何気なく見ている晴れ間のポートレート写真は、血のにじむような努力と忍耐の結晶なのです。
その点曇りや雨の日は、カメラマンにとって天敵とも言える太陽が隠れているので、白トビすることもなく、機材をそろえれば、自分好みの光を作り出す事が出来るのです。
それ以外にも、笑顔・元気・活発こう言う写真であれば良いと思いますが、ネガティブな表情やノスタルジックな写真は晴天の下では、作り出すのも大変です。
駄目押しで言うと、雨上がりの何とも言えない爽やかさは、その名の通り、雨が降らないと撮る事が出来ないので、梅雨時期はカメラマンにとってとても撮影意欲が沸く時期なのです。
なので雨が降ったからと言って、撮影をやめていた方がもし居たとしたら、それはとても勿体ない事なのです。
雨ニモ負ケズ撮影を楽しみましょう!
さて、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございます。
最後まで読んでいただいた方には最大限の感謝を
つかの間の晴れた日より
写真講座⑤
写真講座④
写真講座③
皆さんこんにちは。写真講座第3弾となります。
やっと関東の緊急事態宣言が解除されたのに、またいつ緊急事態宣言が発令するか分からない状態で、なんだか外に出てると罪悪感が出てくる今日この頃。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
冒頭からなんだか暗い話をしてしまいました。
皆さんには、コロナに負けずルールを守りながら楽しいカメラライフを送っていただければと思います。
さて、挨拶はこの辺で早速写真講習を行っていきたいと思います。
この第3弾では、皆さんには先にお話させていただいた、1弾と2弾をお読みしていて、その事を実行していただいているものだと仮定し、お話をしていきたいと思います。
では今回お話させていただくのはズバリ「ぼかし」です。
ぼかしとは、写真を撮るときに最も意識する要素の1つだと思います。
被写体にピントを当て、周辺をぼかせば被写体を浮き上がらせ、とても印象的な写真が出来上がります。
ただしただぼかすと一言で言っても簡単ではありません。
プロの写真家さん達とお話させていただきますが、自分自身も含め、ぼかしはとても奥が深く、未だに最良のぼかしを日々実験中です。
ぼかしには被写体と風景の奥行(遠近感)を出し被写体を浮き上がらせます。
これは先ほど述べたかと思いますが、ただ被写体を浮き上がらせればいいというものではありません。
浮き上がらそうと思えば、真っ暗闇に被写体のみに光を当てれば、簡単に被写体を浮き上がらせることができます。
しかしそんな状況ではぼかしは何の意味を持ちません。
何故ならぼかしのメインは被写体ではなく、ぼかす物や建物など、被写体以外の物を指すからです。
真っ暗闇の様な被写体以外に写すものがなければ、ボケは生まれず奥行きがなくなります。
同様に背景又は前景を思い切りぼかして存在自体をなくしてしまえば、真っ暗闇で撮っているのと変わりなくなってしまうからです。
お判りでしょうか?
作者がそろそろタイピングするのが疲れて、手首運動を始めているということを・・・
いやぁ~「ボケ」「ぼけ」言っておいて、ボケないのは失礼だと思いまして・・・すみません。次行きます。
なのでぼかす対象を程よくぼかしながら被写体を浮き上がらせます。
実際、SNS等にあがっているポートレート写真等を見ると、被写体に目が行きがちで、(この子の胸大きなぁ~)風景などはあまり記憶になかったりします。よく見てみると、変なオブジェがあったり、何故か椅子がぽつんとそっぽ向いて置いてあったり・・・
結構他人の写真を見ていると、とても勉強になります。
背景は何でもいいわけではありませんが、ぼけてて印象に残らない背景と、何も映ってないとでは雲泥の差があります。
皆さんには上手にぼかしてより印象的な写真を撮っていただければと思います。
それでは簡単にぼかしを作る撮影方法をいくつか伝えていきたいと思います。
1.絞りを絞る:このやり方はカメラ(一眼レフカメラ)では一般的で王道のぼかし方だと思います。絞り値を思い切り下げて、被写界深度を浅くしての撮影。この撮影方法では、被写体が1つもしくは複数ある時では絞りを工夫しなければなりません。
2.被写体とぼかす物を遠ざける:このやり方は一番シンプルでわかりやすいと思います。絞りの設定ができないカメラなどにはとても有効で、実際に奥行きが生まれます。しかし屋内で狭い場所では有効ではありません。
3.ズームで撮影:この撮影方法は、2番の撮り方と違うのは被写体ではなくカメラマンが被写体と距離を置いて、ズーム撮影するというものです。これであれば、狭い室内でも簡単にぼかすことが可能です。
4. アップで撮影:この撮影方法は、3番の逆で思い切り被写体に寄って広角カメラで撮影します。マクロ写真等を想像していただければイメージがつきやすいと思いますが、花弁の上に雨のしずくを写し、その花弁がぼけている写真等です。この撮影方法は、とても手っ取り早いうえに、最もボケ感が出せますが、モデルとの信頼関係が必要となり、人によっては嫌がるモデルさんもいますので、一番危険な撮影方法となっています。体臭と口臭は常にチェックしておいた方がいいかもしれません。
5.センサーサイズを大きくする:これは撮影方法云々ではなく、お金をかけて高いカメラを買おうと言うものです。ボケや画質の美しさと言うのは、センサーの大きさで決まってきます。最近のスマホのカメラ機能は素晴らしく、画素数などだけで見たら、10年前の一眼レフなどでは歯が立たなかったりします。しかし一眼とスマホではセンサーサイズが倍以上違い、ボケ感も変わってきます。一眼でもAPS-Cとフルサイズでも倍近くサイズが変わり、フルサイズと中判カメラとでも変わってきます。なので、センサーサイズと値段は比例して高くなりますが、撮れた写真を見たらきっとそのカメラを手放せなくなるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
ボケを出すにもいろいろなやり方があり、また写り方も変わってきます。いろいろ試して自分好みの写真を撮ってみてください。
最後まで読んでいただけた方には最大限の感謝を。